育休は子供の育児のためのお休みですが、同時に育休期間が終わった時を見込んで、職場復帰のための準備期間でもあります。仕事にスムーズに復帰するために、育児と家事の分担の準備もしておきましょう。
生まれたばかりの赤ちゃんは昼夜問わず数時間おきに授乳する必要があり、お母さんもお父さんも眠る時間をまともに取れません。でも、この期間は長くは続きません。それでも生後3カ月くらいはこの状況で、3カ月を過ぎるころから夜の授乳の間隔が開いてきて多少落ち着いてきます。この頃になると、育児にも大分慣れて、時間にも余裕が出てきますので、今までお父さんに手伝ってもらっていた育児や家事も一人でできるような気がしてきます。実際に一人でできるようになります。しかも、自分は特別に仕事を休んで育児をしているんだ、という気持ちが出てくると、すべて一人でやらなければという変な気負いも出てきます。でもこの気持ちですべてやろうとするのは間違いです。この勢いで、育休が終わり、職場復帰したときに、仕事も育児も家事もすべてお母さん一人に集中してしまうからです。
お母さんにとって育休は、スムーズに仕事復帰をするための準備期間です。育休中、育児に慣れてくると余裕が出てきます。そこで育児も家事もがんばって一人でこなして、なおかつお父さんもその態勢に甘えてしまうと、お母さんの職場復帰後が大変になります。そこで、理想のかたちとしては、育休中から共働きの生活をイメージしながら、お父さんとお母さんが家事と育児の分担について話し合い、その予行演習を繰り返しておくと、職場復帰後も安心なはずです。
実際に赤ちゃんのいる新しい生活が始まると、お母さんはお父さんに対して、いろいろ手伝ってほしいことや止めてほしいことなどが出てくるはずです。でも、お母さんが一人でがんばって育児も家事もこなしていくと、お父さんはそれに慣れてしまって、急に「これやって」「それはやめて」と言っても、それだけでは改善してくれなくなってきます。何度も言っていると「いちいちうるさい」などと腹を立てられることもあります。頭では分かっていても、何度も言われるうちにへそを曲げてやらなくなるのかもしれません。そこでお父さんに自発的に動いてもらう方法があります。それは、直接要求するかわりに、まず何かを褒めることです。ちょっとでも何かを手伝ってくれたら、「助かったわ。ありがとう」を繰り返すことです。
人間誰しも褒められていやな気はしませんから、徐々に積極的に手伝ってくれるようになります。それでもまだ改善しない点があるならば、「助かったわ。ありがとう。あとここをこうしてくれるともっと助かるわ」という感じで、一言付け加えるようにしましょう。お父さんは、次回からは素直にその点を直してくれるはずです。少し遠回りのようですが、こういう手順を踏みながら育児と家事のポイントを伝授するとともに、分担もできるように調整していきましょう。
育休中は仕事をしない代わりに子育てと家事で忙しく、なかなか余裕はありません。でも、生活のリズムを掴んで、余裕を見つけて、休みの間にしかできないことを計画的に実行して職場復帰の時に役立てるようにしましょう。
育児休業給付金は、出産後の育児休業中の生活をサポートしてくれる雇用保険の制度で、通常は子供が1歳になるまでもらえます。育児休暇は男女問わず取ることができますので、育児休業給付金も育休中の男性が給付を受けることができます。
育休明けで職場復帰した女性は、自分としては仕事と子育てを両立してがんばっていると思っていても、周りへの配慮や気配りが足りないと、誤解を生んだり、迷惑をかけてしまったりすることになります。そんなついついやりがちなNG行動をいくつかご紹介します。
サイトについて
私は十数年前、新人看護師として7年ほど総合病院に勤務していました。その時は結局、仕事のつらさから辞めてしまいましたが、その後の就職先で妊娠して育休を利用し、初めて働く母親の気持ちを体感しました。そしてまた6年前から看護師に復帰して、その2年後に看護師としても育休を取りました。そこでいろいろ感じたことやわかったことをこのサイトに書いてみました。